きたかみの農業

きたかみ農林業ビジョン(きたかみ農業の概要)

農林業者一人ひとりが描いている農林業経営に対する夢や希望が、本ビジョンの具体化により実現し、そ の想いが消費者にもきちんと伝わり評価され、それぞれの農林業経営に活かされることによって再生産につ ながっていく――このような、良好な循環を目指して、次のとおりキャッチフレーズを掲げます。

想いをかたちに きたかみ農業

きたかみ農林業ビジョンの概要

 北上市では、持続可能で魅力あふれる地域農林業を展開していくため、目指すべき農林業の理想像やその実現に向けた方策を北上市農政審議会で検討してきました。
 平成25年4月、「きたかみ農業ビジョン」を策定しましたが、その後の国の農業・農村政策変更等に対応した内容に変更するとともに、林業分野を追加し、「きたかみ農林業ビジョン」として平成29年4月改訂いたしました。


これからのきたかみ農業

【基本目標
高い技術力と経営力をもとに、産業間の連携で収益力を向上させ、
成長産業そして発展し続ける「きたかみ農業」

【基本方針と取り組み事項】  (★最重点分野 ☆重点分野)
1.優れた経営体の育成と確保
 農業従事者の減少と高齢化が進行する中、これからの地域農業の中核となる「優れた経営体の育成と確保」は喫緊の課題です。
 ★新規就農者受入体制の強化
 ☆農業経営の高度化、集落営農・法人化の推進
 

2.収益力の向上
 農畜産物価格の低迷による農業所得の減少や資材費高騰によるコストの増大で、経営環境が悪化していることから、「収益力の向上」を目指して、6次産業化や園芸の産地化等、組織的な取り組みが不可欠です。
 ★農業者をサポートする 北上市農業支援センター
 ☆情報技術を活用した農畜産物の販売促進
 ★二子さといも・きたかみ牛のブランドの向上
 ☆米の特A評価取得による産地としてのブランド強化
 ☆地域ブランド認証制度の普及
 ★園芸産地づくりの推進
 ☆栽培技術承継のための仕組みづくり
 ★農地中間管理機構との連携による農地集積
 ☆作付不利地の改善
 ☆非主食用米の推進(新規)
 ☆転作田を活用した高収益作物の栽培促進

3.地域特性を活かした農業・農村の振興
 
農業者の減少と高齢化の進行により、農村社会の弱体化が懸念されており、農産物や農村環境などの「地域の特性を生かした農業・農村の振興」が以前にも増して重要となっています。
 ★産直施設等を拠点とした起業の推進
 ☆地産地消・食育の推進
 ☆環境保全型農業の推進(新規)


これからのきたかみ林業

【基本目標
森林資源を産業振興につなげる「きたかみ林業」

【基本方針と取り組み事項】  (★最重点分野 ☆重点分野)
1.持続的な林業と木材産業の振興
 林業と木材産業の振興を図るため、計画的な施業により市内の森林から効率的に木材を切り出し、市内企業等へ安定的に供給できる体制の構築を推進します。また、森林資源の有効活用を推進します。
 ★森林経営計画策定の促進
 ☆森林施業の集約化
 ★木材資源の有効活用
 ☆特用林産物の有効活用の促進 など

2.人材育成の推進
 当市の林業を支える人材の確保、育成の支援に積極的に取り組んでいきます。また、次世代を担う子どもや地域住民へ森林への関心を高める取り組みを行い、市民と協働で森林づくりを進めます。
 ★自伐型林業の推進と多様な担い手の確保・育成
 ☆森林所有者への普及啓発
 ☆体験学習できる環境づくり など

3.健全で豊かな森林づくり
 間伐等の森林整備を計画的に推進し、森林の持つ、水源のかん養、山地災害の防止、木材の生産など様々な機能を高度に発揮させるとともに、森林病害虫の拡大防止に努めるなど森林を適正に保全して、健全で豊かな森林づくりを推進します。
 ★計画的な森林管理
 ☆森林病害虫対策の推進
 ☆森林総合利用の推進


【本文は以下よりダウンロードしてください】
きたかみ農業ビジョン改訂の概要 (PDF:vison_outline)
きたかみ農林業ビジョン【全体版】 (PDF:vision)

(分割版) 表紙・目次(PDF:vision00
1.きたかみ農林業ビジョン策定の趣旨 (PDF:vision01
2.北上市の農林業を取り巻く情勢 (PDF:vision02
3.これからのきたかみ農業 (PDF:vision03
4.これからのきたかみ林業 (PDF:vision04
5.資料(策定の経過、策定委員名簿) (PDF:vision05


お問い合せ 北上市 農林部農林企画課
TEL:0197-72-8235 E-Mail:nouki@city.kitakami.iwate.jp




きたかみ農業の概要(印刷用(A3) PDF:1,265KB) 地域の概要 
 北上市は、岩手県の内陸中部、北上平野の中ほどに位置し、東西38km、南北34kmで総面積は437.55㎢、2市2町(花巻市、奥州市、金ヶ崎町、西和賀町)と隣接しています。
 東部には北上高地、西部には奥羽山脈、夏油温泉周辺は栗駒国定公園の一部となり、緑豊かな自然に囲まれています。両山地の中間地帯には北上平野が広がり、田園地帯と市街地及び工業団地が開けています。平野部の東端には北上川が南流し、秋田県境付近から和賀川が東に流れ、北上川に合流しています。
 標高は、平野部で約50~200m、東部丘陵地で約200~400mとなっています。気候は、東日本の太平洋側の気候区に属していますが、奥羽山系と北上山系に挟まれているため内陸性の気候の特性となっており、日本海側の気候の影響を受けやすく積雪量も比較的多い地域です。
 過去10年間の気象条件は、平均気温が11.0~12.3℃、年間降水量が1,129~1,589mmとなっています。


 農業の概要 
  北上市は、北上川や和賀川の豊富な水資源と広大で肥沃な農地を生かしながら、古くから農業の盛んな地域として歩んできました。
 北上市における土地利用の状況は、総面積437.55㎢のうち、平成30年度時点で田が約8,500ha、畑が約1,200ha、樹園地が約140haとなっています。
 平成30年農業産出額(推計)は114億1千万円で、内訳は、コメが58億2千万円で全体の51%、野菜15億9千万円(13.9%)、果実3億3千万円(2.9%)、花き1億3千万円(1.1%)、畜産については肉用牛6億6千万円(5.8%)豚21億8千万円(19.1%)などとなっています。


 主要作物・振興作物 

 


 県のオリジナル水稲品種「銀河のしずく」や主力品種である「ひとめぼれ」など、良食味で安定した高い品質の米を生産しています。


 

アスパラガス


 甘くてみずみずしい当市アスパラガスは、県内一の生産量と販売額を誇り、品質も高い評価を得ています。大手コンビニチェーンで季節限定としての商品開発も進められ、さらなるブランド力の向上に取り組んでいます。

 

小菊


 市の西部を中心に約30年前から生産が本格化し、今では市内全域で栽培されるようになりました。
 作付面積、生産量は岩手県で2番目に大きく、8月のお盆と9月のお彼岸を中心に出荷されています。仏花のイメージがありますが、花が小さく枝先が分かれている特徴を活かし、フラワーアレンジメントにも最適です。

 

二子さといも


 二子地域を中心に300年以上前から生産されていたと言われ、柔らかさと粘り気、独特のコクがあります。二子さといもは茎が赤黒く、子芋を食べるのが特徴で、秋を代表する食材です。
 二子さといもを使った芋の子汁の味付けは、芋の味を十二分に楽しめるよう、シンプルな具材になっています。毎年9月末には「二子の里・いものこまつり」も開催され、二子さといも生産者のお母さんたちが作る芋の子汁を堪能できます。
 二子さといもは、平成30年9月27日に地理的表示保護制度(GI)に登録されました。

 

りんご


 リンゴは北上を代表するフルーツです。北上高地の冷涼な気候と十分な太陽の光による昼夜の寒暖差が美味しさの秘密であり、一つひとつ丹念に大切に育てあげることにより、蜜たっぷりで高品質なりんごへと成長します。
 8月から12月までさまざまな品種のりんごが実ります。中でも濃い紅色と甘味の強さが魅力の「紅いわて」や、甘味と酸味を備えた濃厚な味の「ジョナゴールド」、シャキッとした歯ごたえと強い甘みが魅力の「ふじ」などの栽培が盛んです。

 

牛肉(肥育)


 「いわて牛」と認定された市内産の和牛枝肉の中でも、肉質等が4等級以上の優れた枝肉は、「いわてきたかみ牛」として出荷されます。甘みがありとろけるようなサシが入った最高水準の牛肉で、第12回(2010年)全農肉牛枝肉共励会で名誉賞(日本一)を受賞、その後も数々の大会で優秀な成績をおさめる北上市自慢のブランド牛です。




 

豚肉


 市内では約3万頭の肥育豚が育成されています。柔らかな肉質、まろやかな味が好評の「黒岩豚太くん」、脂の旨味やきめが細かく弾力を楽しめる「白ゆりポーク」は、ふるさと納税でも大人気です。

 

牛肉(繁殖)


 岩崎地域の水上牧野では、和牛繁殖牛の夏季放牧が行われています。山間部の豊かな草地を母牛が自由に行き来し、適度な運動やストレス解消により良好な母体の形成につながります。


 地域農業マスタープランの特徴 



 産地直売所については ⇒  (産地直売所のページへ移動します)


 《統計データ》 
農業産出額(推計)  項目  農業産出額 経営体数  作付面積  出荷頭数 
 合 計 114億1千万円  2,797経営体  ‐  ‐ 
耕種計  81億4千万円  ‐  ‐  ‐ 
米  58億2千万円  2,514経営体  5,085ha  ‐ 
麦類  2千万円  79経営体  468ha  ‐ 
雑穀  3千万円  26経営体  185ha  ‐ 
豆類  1億4千万円  233経営体  796ha  ‐ 
いも類  3千万円  60経営体  8ha  ‐ 
野菜  15億9千万円  573経営体  221ha  ‐ 
果実  3億3千万円  156経営体  67ha  ‐ 
花き  1億3千万円  64経営体  27ha  ‐ 
工芸農作物  3千万円  19経営体  13ha  ‐ 
種苗・苗木類・その他  4千万円  108経営体  276ha  ‐ 
畜産計  32億6千万円  ‐  ‐  ‐ 
肉用牛  8億円  90経営体  ‐  2,577頭 
乳用牛  7千万円  5経営体  ‐  114頭 
豚  21億8千万円  11経営体  ‐  29,274頭 
鷄  2億6千万円  4経営体  ‐  71,500羽 
その他畜産物  9千万円  ‐  ‐   ‐

総世帯数や総農家数等  総世帯数 35,861世帯 
 農業経営体数 2,797世帯 
総農家数  3,883戸 
自給的農家数  1,173戸 
販売農家数  2,710戸 
主業農家数  406戸 
準主業農家数  570戸 
副業的農家数  1,734戸 
林業経営体数 67経営体 
農業集落数  237集落 


人口  総人口 93,511人 
 農業就業人口 4,229人 


面積  総土地面積 43,755ha
 耕地面積  9,150ha
 田耕地面積  8,430ha
 畑耕地面積  719ha
 林野面積  23,430ha
参考:農林水産省「2015年農林業センサス」「平成27年市町村別農業産出額(推計)」


お問い合わせ 北上市 農林部農林企画課
TEL:0197-72-8235 E-Mail:nouki@city.kitakami.iwate.jp



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